①割烹 嶋村 – 嘉永3年創業の老舗日本料理店
八重洲エリアに位置する「割烹嶋村」は、1850年創業の歴史ある老舗割烹です。江戸時代から続くこのお店は、日本料理の伝統を受け継ぎ、都内で希少な江戸料理を提供しています。徳川幕府の庇護のもとで発展し、料理屋番付で最高ランク「勧進元」に位置付けられたこともある「嶋村」。その背景には、時代を超えた味へのこだわりと、格式の高さが感じられます。
嶋村の店内は、和の落ち着いた空間で、訪れた人を古き良き江戸時代へと誘います。現在の店舗は八重洲再開発の影響で新店舗で営業を続けていますが、訪れる客を迎え入れる雰囲気は昔ながらの品格に満ちています。歴史を感じさせる佇まいが、伝統の味わいと共に洗練されたひとときを提供します。
「割烹嶋村」の看板メニューの一つは、海老天が印象的な「金ぷら重」。この天ぷら重は、江戸時代から続く伝統のレシピに基づき、選りすぐりの食材を使用しています。ご飯の上に堂々と乗せられた海老天のぷりぷりとした食感は、独自のタレと絶妙に絡み合い、さっぱりとした味わいを提供します。油の質にもこだわり、口当たりが軽く、天ぷら特有の油っこさを感じさせません。ランチタイムの一押しメニューとしても人気です。
また、土曜日限定で提供される「幕末会席」は、嶋村が持つ江戸料理の精髄を味わえる贅沢なコースです。江戸の料理を今に伝えるため、歴史を研究して再現された料理は、現代では貴重な体験といえるでしょう。7,500円の会席ですが、その内容は格式高く、それでいて親しみやすさも感じさせるラインナップが並びます。歴史のある食文化を楽しめるこのコースは、特別なひとときにふさわしいメニューです。
東京駅八重洲北口から徒歩わずか2分という便利な立地にある嶋村は、アクセスも抜群です。近隣のオフィスワーカーや観光客で賑わい、外国人のお客様も多く訪れます。特にランチタイムには混雑が予想されるため、早めの来店や事前の予約をおすすめします。土曜日限定の幕末会席やリーズナブルなランチメニューは、都内観光の途中に立ち寄りやすいポイントです。
割烹嶋村は、会食や接待にもふさわしい格式あるお店です。個室も完備しており、落ち着いた空間で会話を楽しむことができます。また、カウンター席もあり、料理人との会話を楽しみながら料理を堪能するのも一興です。嶋村の料理には、丁寧にとられた出汁の旨みが感じられる品々が多く、素材の良さを存分に引き出した一皿一皿は、上品な味わいで接待にも十分応える内容です。